【ライブレポ】UNISON SQUARE GARDEN TOUR2022「fiesta in chaos」@10/25 Zepp Osaka
男もすなるライブレポといふものを我もしてみむとてするなり
というわけで本日行われたライブ「fiesta in chaos」があまりにも凄かったので衝動で初めてライブレポを書いてみようと思います。
ユニゾンのライブはワンマンであれツーマンであれ何回か参加したことはあるけど、何だかんだライブハウスでのライブは初めてなのでどんな塩梅に仕立ててくるか楽しみでした。
以下常体で書きます
⚠️以下ネタバレ注意⚠️
fiesta in chaosとMMMEの類似性
今ツアーは通常営業版とは異なり、一度全国を回ったツアーのセットリストを下地にして追加公演を行うといったものである。
このような試みは以前2019に「Mode Mood Mode(以下MMM)」のアンコールツアーとして敢行された「Mode Mood Mode Encore(以下MMME)」があり、
MMMのセトリを下敷きにし曲順を色々弄ったり、数曲入れ替えてセトリを大幅に変えつつもMMMツアーのアンコールとしての匙加減をうまく調整したものであった。
となると「fiesta in chaos」のセトリの組み方はMMMEの組み方から予測できるのでは?という憶測がファンの間では出回っていた。その真偽は果たして……
SE : 絵の具
早速のネタバレになるがライブハウスでの公演なので当然幕はかかってない。となると1曲目から変更の可能性が出てくる。(MMMEでは1曲目はそのまま)
青暗い照明の中、いつものSEが流れ3人が順番に入場し真ん中に集まり最初の1音を発するタイミングを待つ。
この時点でハモナイ(前回の1曲目)路線は消えたが、果たして何が出てくるのか。
最初に耳に届いたのはピアノの流麗なイントロではなく、前回のツアーに聴き覚えのある16ビートの楽しげなセッション。
この時点で「あ!今日はそういうモードなんですね!」と思わせるような力強さと説得力がこの曲にはあった。
01 : セッション〜10% roll, 10% romance
「大阪っようこそ!」
前回の本編トリを務めた楽曲が満を持して先陣を切る。今回のライブが前回から続いてるんだと言わんばかりの采配になっていてワクワクが止まらなかった。
選曲も相まって開幕からクライマックスと言わんばかりのテンションで演奏が進み、観客もそれに応えんと手を上げ踊る。
2 : cody beats
本日のびっくり枠その1。リバイバルを除いた対面ライブでは舞洲の15th以来じゃない?何があったんだ
不思議な不思議な選曲だが、10%で温めた会場をfiesta in chaosの入り口から深淵へと徐々に誘うような役割を感じ取った。
3 : kaleido proud fiesta
前回の主役が序盤に出てきますよシリーズ。「世界はファンシー」の入れ替え枠といった具合か。
今回予想してたセトリでは終盤に主役2曲が纏まるものを考えてたのでまあまあ動揺しつつもいつものユニゾンのセトリの組み方(というか前回ツアーの組み方)が下地になってるんだなと実感。
ホール公演とライブハウス公演でだいぶ印象が変わる曲でもある(ギター等の生音の主張が強いので否が応でも演奏の派手さや3人の技量の高さを浴びれる)
4 : スロウカーヴは打てない(that made me crazy)
kpfでジャーンと締めた後の2ブロック目の幕開け。貴雄が4つ打ちでハイハットをしばらく叩いた後に給水を終えた斎宏がギターリフを弾き突入。
余談だがこの曲はthrowcurveというバンドの「連れてって」と「表現は自由」に特にインスパイアされて作られたという噂を聞き実際に聴いてみた。
最初のリフがまんまそのままで大爆笑した。
こっから聴けるので皆んなも聴いて是非とも大爆笑して欲しいところ。
おちゃらけて楽しい雰囲気を保ったまま演奏を終えるかと思いきや、最後の1小節の符割りを思いっきり変えてきて不穏な空気に。
(けてッッィマすッッといった符割をッッッケテッッッィマスッッッといった感じ)
それが次の曲へのお膳立てであること、そして何よりこの公演が「カオスが極まる」のシングルツアーであることを思い知る。
5 : 放課後マリアージュ
リリースツアーにB面の曲をしっかり入れてくれるので田淵には本当に頭が上がらない。曲自体の雰囲気が昭和の歌謡チックなところがあるので、前述のスロウカーヴと組み合わせることで違和感なくセトリに溶け込む。セトリマジックの成せる技である。
落ちサビ前(だっけ?)の手拍子が結構な数聴こえてみんなCD買ってるんだな…と嬉しくなったりした。
例のヘンテコギターリフの音作りが平成初期のアイドルソングっぽくてとても不思議な気分になる。ブラウン管で流れてそうなイメージが漂う。
6 : サンポサキマイライフ
前回は盛り上げブロックの導入になったが今回は2ブロック目の半ばとして登場。kpfツアー残留組がどこに散らばったかを見ると何となく田淵の思惑が読めてきそうな気がする(気がするだけ)
「ハイ!」のところで皆んなで一斉に跳ぶのがとても気持ちいい。
7 : 桜のあと(all quartets lead to the?)
2ブロック目の〆は久々のワンマン登場の8thシングル。フェスやツーマンでは手札の一つとして頻出するがワンマンとしての登場は本当に久々な気がする。
ホールではなくライブハウスでのツアーでこの曲が入ってきたことに意味を見出せずにはいられない、そんな思いを抱いてしまうほどZeppに響き渡る桜のあとは圧巻だった。(ちなみにこれ以上ヤバい選曲が最終ブロックで出てくる)
落ちコーラス地帯前の貴雄のフィルインがあまりにもクソデカすぎて笑いそうになった。バチ折れたりしないのかな。
8 : 8月、昼中の流れ星と飛行機雲
8曲目に8月をやる8繋がりは舞洲でも使われた手法。というかこの曲の披露自体舞洲以来だよね?????
バラード枠としての選出になったわけだが、7曲目まで思い思いに手をあげ踊り跳ね楽しんでいたオーディエンスが皆、染み渡るように聴き入ってたのが印象深かった。
サビの歌い方が舞洲以上に抑揚がついてて、曲の魅力に磨きをかけていたのがとても良かった。
9 : 5分後のスターダスト
前回からの続投枠。8月の終わりでジャーンと締めることなくドラムが8ビートを刻むと、そこに聴き覚えのあるギターリフが乗っかりAメロへと突入。
バラード枠をこうしてシームレスにするのは珍しい気がする。(というか今回のライブは前回より曲間をシームレスにした箇所が確実に多い)
セトリを俯瞰して気づいたのだが7、8、9で季節の流れが出来ている。これは前回も見られたものであるが今回も続投した形となる。セトリの中の役割的なものは変えないよーという事だろうか。
あいも変わらず間奏のテクニカルさが際立つ。Drもあんなに手数多く混乱するフレーズを叩いててリズムキープできるのは年季の成せる技なんだなと実感。
10 : セッション〜フィクションフリーククライシス
前回は2ブロック目がやたらとMMMづいていたが今回は割と控えめ。本編では唯一の選出となる。
色んな方々のブログで近年のMMM優遇具合からコレ来るんじゃね?と予想されていたがしっかり的中。
セトリの役割としてはバラードゾーンからバチバチセクションへの移行へのワンクッションといったところ。サビが底抜けに明るいので否応もなく手をあげてしまうね。
11 : セッション〜Hatch I need
セトリの中でアルバム1曲目を使おうシリーズ。今回はいつものドラムソロ並みの手数を持ったドラムからベース矢印ギターと合流しイントロに傾れ込むアレンジ。
バチバチセクションとしての選出からか、BPMがパトベジツアーに比べてだいぶ速いなと感じた。1.25倍くらいあったと思う。
照明カラーが前回のファンシーのものを継続しててヘンテコ具合に磨きが掛かっててよかった。
12 : 流れ星を撃ち落とせ(incl.ドラムソロ)
びっくり枠その2。Hatchを締めた後即座にイントロに突入してひっくり返った。
全国ツアーでは10%以来の選出。会場が間違いなく驚嘆の渦に巻き込まれていた。
特筆すべきは2番終わりの間奏で「オンドラムス、タカオスズキ!」が入った点。前回は曲のイントロに合わせてドラムソロを組み込んでいたが曲中に含ませる形で行うのは史上初の試みであろう。ユニゾンのライブは常に進化していると実感できた。
13 : カオスが極まる
3ブロックが5曲で終わると思ったところに不穏な同期音源が鳴り、ツアーの主役へ。(原曲に見られる同期音源だけの地帯がイントロ前に追加されてるアレンジ)
会場の装置から炎が吹き出し、会場のボルテージと共にfiesta in chaosはいよいよ混沌の極限を迎える。
ユニゾンの曲としては珍しく同期音源だけで演奏しない箇所があり、ライブでどう映るかが気になっていたが、3人が何もしないことで場の緊張感が生まれサビへの開放感を高めていることに気がつく。
ライブでの空白を使った新しいアプローチのように思えた。
ただリリース直後であることから音響にやや難があったのが残念(同期と生音のミックスが上手くいってなかった気がした)これからのライブでより洗練されていってほしいところ。
余談だが、今ツアーの主役2曲がラストブロックを前に消化されてしまった事でツアーの結末がどうなるか分からなくなった人は僕だけじゃないと思う。
14 : 春が来てぼくら
今ツアーは特にラストブロックにユニゾンが大切にしている曲を詰め込んだなというイメージがある。
なんとサビの弾き語りアレンジからスタート。近年のユニゾンでは1曲目に行われがちだった手法だが、ラストブロックの頭に置く事で更なる特別感を与えている。
…といった風に論理的にゴチャゴチャ分析ごっこをここまでしてきたが、そんなの馬鹿らしくなるくらいにこの曲のアレンジは心に刺さった。
特に弾き語りの際にギターを愛おしむかのように優しくストロークしている所がなんとも美しく、立ち姿を含めてこの曲を愛してることが伝わってきて泣きそうになった。(実際に次の次の曲で大号泣する)
15 : シュガーソングとビターステップ
前回ではパワーバランスの関係か、アンコールでの登場になったが満を辞して本編ラストブロックでの登場になる。
この時点ではラストブロックは「主役2曲を出し切った以上、緩急関係なく盛り上がる曲を置いて走り切ろう!」といった構成だと考えていた。
この時までは。
間奏の裏打ち地帯で貴雄がスティック回ししてるのを見て平常運転だな〜と感じるが、こんなのを平常運転と感じるのもなかなか感覚が狂ってきたんだなとも思ってる。それほどまでにユニゾン個人の技量はめちゃくちゃヤバい。
混沌と銘打ったライブにしては最後は予定調和なんやな〜と思いながら聴き入る。(これが間違いだと次の曲で思い知る)
そろそろライブが終わるんだという空気を察知し、観客が思い思いに身体を動かして(ユニゾン含め)今一瞬を後悔のないように楽しんでいたのがとても愛しかった。
次はオリオンかな?と思いドラムロールを待つが、そこで流れてきたのは全く違うもので、ここまでに高まった全ての感情を置き去りにしてしまう曲が待ち受けていた。
16 : フルカラープログラム
「完全無欠のロックンロールを」
ライブハウスに拠点を移した追加公演、なおかつ主役2曲をやり切った後に控える最後の盛り上がりとして、これ以上ない楽曲だろう。
イントロのゆったりしたドラムロールが流れた時点でおそらくフロアは阿鼻叫喚の渦に包まれたように思える。混沌の渦巻いた祝祭を超え、ユニゾンは完全無欠な七色のロックンロールを満員のZepp Osakaに鳴り響かせた。
この曲って音源版とライブ版(最後ら辺でやるやつ)でだいぶ印象が変わる曲の1つだと思ってて、音源ではこれから無敵のロックンロールを鳴らすために旅に出るぞ!といった若々しさと初々しさを感じるが、18年の時を経てユニゾンの旅路は様々な思い出を巡り、バンドの歴史を形作ってきた。そのような厚みをライブ版は備えてるように思える。
なので終盤で鳴らすフルカラーにここまで心が惹かれるのは、単に曲や歌詞がいいからという理由だけではなく、ユニゾンがこれまで通過してきた星々、それを超えて鳴らす完全無欠のロックンロールに言葉以上の大きな意味があるからだと思っていて。
メタ的に見ると前回の主役枠「kaleido proud fiesta」の入れ替え枠だろう。近年ではワンマンでの登場機会が目に見えて少なかったので本当の本当にサプライズ枠。たぶんMMM以来だよね?
あの3人が楽しそうな顔で鳴らすフルカラーな音楽、オーディエンスの歓喜、そしてこの曲をライブハウスで鳴り響かせること。全てが渾然一体となってツアーは最高潮に達したように思えた。
17 : 箱庭ロック・ショー
前回の2曲目がトリ前に。ユニゾンの初期の初心表明ともとれる曲が連続でなおかつ終盤に並べられるのもなかなか意味深。フルカラーから数えて全てD.Aの曲でラストが構成されてるのがなんとも感慨深い。
よくよく考えたらこのツアーは前回のものと地続きで構成されているので、そういう要素で切り取ると「流線形にしたい」というワードが示唆に富んでるように見える。
アウトロを若干伸ばすアレンジを施しており、まるでツアーが終幕に向かうのを惜しむかのようなニュアンスを感じた。
ここまで散々書いてきたが、fiesta in chaosのセトリの組み方的に要所要所の楽曲を新規で入れ替えることは無いだろうと予測できたので、ラスト前にこれが来たことで自然とラストの曲が予見できてしまった。そしてその答え合わせと言わんばかりにドラムロールが鳴り響き……
18 : シャンデリア・ワルツ
「分からず屋には見えない魔法をかけたよ」
前回の1stブロックの締めが本編ラストに抜擢。ユニゾンにとっての大切を詰め込んだ怒涛のラストブロックの締めとしてこれ以上ないライブアンセムだと思う。
僕自身がサイダロ人間なのでこの曲が最後に輝いてくれるのがとても嬉しかった。混沌の祝祭の終わりに田淵は僕らに魔法をかけてくれたのだ。
シャンデリア・ワルツってある意味ユニゾンのバンドスタイルから見て一つの完成形だと思ってて、10年の時を経て曲としてフルカラーやオリオンとほぼ近いポテンシャルに達してるんじゃないかとすら考えている。
CIDER ROADの初演からおよそ9年、アルバムの予定調和としてのラストではなく確固たるユニゾンの武器としてラストに抜擢された事に大きな意味を見出さずにはいられないだろう。
そしてそれに応えるように、
「譲れない物もある」
をCIDER ROADと同じアレンジで歌ったのはやはり意図したものがあるのだろう。ちなみにこの箇所で僕の周りがめちゃくちゃ沸いてた。泣いてる人もいた。
このアレンジがされたことで「CIDER ROADとしてのシャンデリア・ワルツ」ではなく「ユニゾンとしてのシャンデリア・ワルツ」に昇華された感がある(これは深く考えすぎかもしれない)
世界が始まる音が鳴り響き、混沌の祝祭はいよいよ終演を迎える。そこに待ち受けていた光景は決して悲しいものではなく、希望に満ちた物であったのは言うまでもないだろう。
ツアー「kaleido proud fiesta」から始まった快進撃はこの追加公演をもって完全に終幕となった。
EN1 : Cheap Cheap Endroll
感動的な終幕から割と早く出てきた。前回と同じくMCもなくそのまま爆速エンドロールの披露となった。
テンポが明らかに前回ツアーより上がっててひっくり返りそうになった。ラスサビ前とか何弾いてるか何叩いてるか全然分からんかったもん。これも含めてカオスという事だろうか。
EN2 : ラディアルナイトチェイサー
なるほど〜〜?????
これの選出は単に本編に入り切らんけどやりたいから入れよ!みたいなニュアンスかなと思ってる。だって明らかにセトリの文脈が読めないし。この点では前回のアンコールの方がストーリー性を感じることができた気がする(個人差あり)
エンドロールから繋ぐことでバチバチセクションが形成されてて面白かった。
EN3 : 君の瞳に恋してない
あまりにも脈絡なさすぎて初見大爆笑してしまった。今回のアンコールあまりにも無茶苦茶すぎて(これがカオス…ッてこと!?)何が起こってるのか全然分からなかった。
前回以上に本編とアンコールの立ち位置がかけ離れてる気がした。まぁこれラストに置いたら問答無用で幸せになれるので異議はないけど。
ラディアルがMMMのボツ曲であることを踏まえるとMMMの代表曲であるこいつと連番させてるのがなかなか皮肉めいてて面白い。前回のラディアルの場所といい、もしかしたらこれをMMMに入れなかったのを後悔してるのかもしれない(知らんけど)
1サビで思いっきり斎藤宏介が歌詞を間違えてラスサビのやつ歌って曲を締めてしまってたのがハイライト。前回ツアーでもアンコールのシュガビタで歌詞間違ってたし終盤になると気が緩んでしまうのかもしれない。田淵が途中からコーラス諦めて爆笑してたのが面白かった。
ちょっと長めにエンディングを奏で、いよいよもってfiesta in chaosは終幕とあいなった。前回のハイカロリーな終わり方では無く、序破急を奏でた後に余韻を残すかのような終わり方だったように思えた。まるで2つに渡った長い長いツアーの終幕を惜しむように、3人の奏でる最後の音はZeppに食後のコーヒーのようなほろ苦い後味を残していった。
総括
kpfツアーの追加公演という名目で組まれたセトリであったが、かなり挑戦的な組み替えを行なったように思える。曲数のうち丁度半分が入れ替えとなったが、体感としては全く新しいツアーのように感じた。
その中で特に心に残った点は
・主役2曲をラストブロックに置かなかったこと
・ラストブロックがかなり意図的にD.A収録曲を際立たせる組み合わせだったこと
・オリオンやハモナイ等、タイバニ関連楽曲を入れなかった事
これらを総括して考えると前回ツアーが「タイバニ」をテーマにしたもので、今回はその縛りを無くして作り替えたと見ることができる。
しかしその観点でみても、1〜13曲目と14〜18曲目のラストブロックで明らかな雰囲気の差が際立っており、ラストブロックの異質さはあたかもパトベジの101回目のプロローグの立ち位置に似たものを感じた。(アンコールはホンマにオマケなんだなと思う)
ユニゾンが大切にしてるであろう春ぼくに弾き語りアレンジを付与したりフルカラーを主役位置に置いたりとした点を見ると、kpfツアーから続いた祝祭の終着点がこのラストブロックだったのかなと今の時点では解釈している。そうだとしたら僕にとってはとても嬉しいことでもあるが。
ユニゾンが大切にしてきた物、そしてこれからも大切にしていきたいスタンスに触れることが出来たかなと思えるツアーだった。20周年のお祝いに向けた1つの大きな布石だったとも思う。
おわりに
長文、乱文にお付き合いいただきありがとうございました。これからツアー行かれる人は是非ともセトリの文脈を読み解いた後に鳴らされるフルカラーに大号泣してください。
【太鼓メモ その8】Coquette
鉄は熱いうちに打てその2
超人受かったノリでやろうと思ったらなんか全良できたので覚え書きみたいな感じで書いていこうと思いますゥ…
概要
BPM : 200
コンボ数 : 1022
譜面タイプ…総合力
★10の標準的なフレーズの節々に様々な発狂やギミックをこれでもかと盛り込んだ総合力譜面。
難しい箇所と簡単な箇所の差がハッキリとしているので、全良への鍵はいかに難しい箇所を通せる確率を上げるかという所にかかっている。
全体的な密度も高い上に後半に音符が密集しているので必要な体力は同じ難易度帯の中でも飛び抜けているだろう。
成仏とHurtlingの難しさを併せ持つような譜面のように思える。
イントロ
32分の含まれる2つの複合がチェックポイント。1つ目は32分を意識すればなんとかなるが2つ目がかなり難しい。
ロール処理でやる場合はBPMの高さもあり切り替えに気をつけないと巻き込むという点に注意したい。
シングルの場合は16分と32分の切り替えで腕がゴッチャにならないように気をつけたい。最後の「dd d d dd」のフレーズだけでも合わせるつもりで叩くといいかも。
Aメロ
この譜面の中で平易な箇所に該当する。後半にも全く同じ箇所が登場するが体力を削られての突入になる上に譜面のラストに該当するので体感的なものが違ってくるだろう。
基礎的なフレーズしかないが、フレーズ終わりの24分を含む複合に注意したい。特に2回目のものは太鼓でも珍しいタイプの複合になる。以下に幾らか自分が試したアプローチを載せたので参考にしてほしい。
①利き手から入る
利き手から入るとdddk d を捌きやすいが、最後のdd kkが逆手からになりバチ運びがまあまあ難しくなる。
②逆手から入る
全良した時はこの方法だった。逆手から入ることでdd kkを利き手で叩く事になり、利き手で8分の取ることになるので全良通過が容易になるというもの。唯一気をつけるとしたら逆手から入るdddk dが遅れがちになるのでしっかり24分を意識して捌くようにしよう。
③最後をdddkkkdアレンジ
これは利き手でも逆手でもできる。シングルに自信があるならやってみよう。dd kkという風に不自然なリズムから24分の連なったものになるので精度は取りやすい。まあ追いつかなければ話にはならないが。
何はともあれ意地悪な配置であるので発狂以上に精度が安定しなかったりする。オススメの捌き方があったらコメントお願いします🙇♂️🙇♂️
第1発狂〜減速地帯
ゴーゴータイムから減速地帯にかけての発狂がこの曲中での最難関地帯になる。ここを超えてからが本当の勝負の始まりとも言えよう。
32小節からの2小節という短い区間ではあるが、腕の動かし方、区切り方、シングルなど様々な高難易度要素を詰め込んだ発狂が配置されている。この区間をどう捌くかをしっかり決めておこう。
以下に一例を紹介する。
①32小節の発狂
24分4つ→16分→24分4つみたいな感じの配置自体は消失裏など様々な発狂に存在するが、coquetteの発狂で特徴的かつ恐ろしいのは配色にある。
16分も含めて眺めると「kddkd」を2セット叩く事になるが、これが意外と腕の動きが複雑になり思ってる以上に遅延が発生しやすい。スムースに叩くのはかなり難しいだろう。
ロール処理の場合だったら「kdkdkdkd」…みたいな感じになるがキチンとロールを入れる箇所と単音の箇所を区別する必要があり難しい。
つまり、どちらの手法を取っても難易度の高いパートといえよう。
シングルの場合なら思った以上に早く叩かないとポロっと可が出てしまうので慣れが必要になる。
②33小節の発狂
「kkk d d kkk d d」に関しては32分をガガっと叩けばいい。先に比べて割と腕の動きは分かりやすいだろう。
問題は24分の「kddkdd」をどう処理するか。正攻法の場合なら間に合わないことはないが難しいだろう。
ここでロール処理を導入するとアッと驚くほどに簡単になる。自分はロール処理はかなりヘタクソな部類であるがこの箇所に関してはそれでも充分捌けるくらいには難易度の低いものと考えている。
「k dd k dd」のddをロールで捌くわけだが、
1.発狂の最中に組み込まれていること
2.直前も忙しい発狂であること
などの要因により気を回してる暇がないかもしれない。とにかくこの地帯だけは「1振りで面を2回叩く」といった意識をしたい所。
減速地帯に入ったら休憩……かと思うが全良を狙う際には割とここでポロっと出す場合がある。先の発狂を抜けた後だと気が緩んで思わず………ということもありうる。実際やらかした。
50と51の面ラッシュは前半最後の関門。ここも割と個人によって得手不得手が分かれる箇所になろう。
全て面であることが難しさに拍車をかけている。(仮に24分が全て縁だったらもう少し全良しやすいと個人的には思う)
ロール処理なら巻き込みに気をつけて、シングルなら叩き分けをしっかりと…といった風なテンプレの解説もアレなので全良した時の考え方を以下に記しておく。
ここで難しいのは24分が速くて追いつき辛いのも勿論だが、その後に16分が隣接しているので叩く速さの調節が難しいことにある。
そこで今回用いた戦略というのは、24分→16分の減速を力の加減で制御するというもの。
16分から24分にかけてバチの振りを小刻みにして、さらに力を加える。次の16分に差し掛かったらその振り幅のまま脱力を行う。
するとリズムの意識なしで振る速さがいい感じに16分のソレになってくれるので、そのまま次の塊に入る。といったものである。慣れれば結構使えるので苦手な人は試してほしい。
サビ前
前半を全良で通したならここからが正念場。ゴーゴータイムに入るまでは偶数打を交えた基礎的な譜面になるのでここで一旦気持ちを整えておきたい。
ただし油断すると可は出るので適度に緊張を保ちながら叩き通そう。
最後にある加速地帯もまあまあ可が出る。
特に24分から繋がる16分のkddkが追いつかずに出るパターンが多いのでdddkkkkをとにかく速く処理するイメージ。風船は勢いで割ってしまおう。
サビ
24分を含む2つの長複合が最大の壁。このBPM帯にしては配色がかなり複雑であり、終盤であることから見た目以上にハードな譜面になる。
1つ目の複合はとにかく配色を暗唱できるまで覚え尽くす事が大事。この複合はとにかく叩き間違いを起こしやすい配色になってるので生半可な暗記で突入するのは危険だろう。
最後にかけて24分の6打があるが意外と遅れやすいので気をつけたい。いっそのこと後に続く縁も24分として処理してdddkkkkkみたいな感じにしても良いかも。
2つ目の複合は配色こそ簡単だが、24分が随所に混じる。適度に叩く速さを変えていかないと精度が崩れやすい。
幸いなことに24分は必ず4分音符の裏拍に置かれているので、叩く強弱を拍ごとに変えていくように意識すれば通りやすくなる。
複合終わりの32分2打セット×2はベチャっと押しながら叩いても大丈夫だろう。ほぼ同時押しみたいなもんだし。
ウィニングラン
Aメロと全く同じ譜面を叩く事になるが、かなり体力と集中力を消耗した状態で挑む事になるので舐めてかかると痛い目に遭うゾ。
全良狙いの場合、最後の最後に例のいやらしいアレが配置されているのがつらい。最後の最後まで気の抜けない闘いになる。ここまできたら気合いで通してしまおう。
総評
とにかく密度が高く、発狂の独自性も高いのでひたすら研究してプレイを重ねるのが攻略の近道。その段階でだんだんと腕の動きやペース配分が最適化されていく筈なので、練習量と安定度が比例していくはず。
少なくとも1クレ目からやる譜面ではないことは明らか。数クレほど腕慣らしをしてから挑もう。
【太鼓メモ その7】束ね糸
鉄は熱いうちに打て ということで束ね糸の攻略メモを書いてみようと思うのですよ
基本情報
基本的にこの曲の攻略は2つの手法に大別されるはずである。その2つとは
・シングル攻略
・ロール処理攻略
この2つを色々織り交ぜながらの攻略がこの曲のメインとなるだろう。
つまり、リズム感とか音楽的要素よりバチさばきみたいな太鼓の達人特有のシステムへのアプローチがこの譜面の鍵となる。
(もちろんリズム感が必要ないという話ではない)
イントロ
近年ではBPM200後半での複合処理を要とする譜面が増えてきたが、束ね糸はその先駆けのようにも思える。
ちなみにこの曲のBPMは270である。そんなBPMでこの譜面というのは旧筐体時代には考えもつかないものだろう。
イントロは8分と12分の混合がメインとなる。正直このタイプの譜面クソ苦手なんだよな
1小節目は間に縁を挟むと綺麗に12分に繋げることができる。これ結構使えるよ
曲の冒頭である事を考えるとBPM270の感覚をしっかり腕に染み込ませる必要があり、なるべくアレンジで音数を増やすようにしている。あと普通に8分裏からの12分苦手なんですよ
19あたりから16分が出てくるわけだが、シングルの場合は区切るか流すかを決めたりロール処理の場合はどんな運手にするのかを決める必要がある。その辺は各個人の癖やスタイルを統合して決めると良いだろう。
あと何故かは知らないが油断しててもしてなくても可が出る場合があるのでもはやメンタルゲーに近いものがある気がする。
Aメロ
曲中では比較的おとなしい箇所。29などの頭に面を叩くのはアレンジの定石だと思う。
唯一気をつけたいとしたら最後2小節の縁大音符地帯。KD KD KD…みたいな感じでアレンジしたら安定すると思う。
Bメロ
3小節で1セットとなる繰り返し地帯。真ん中の小節は16分が周りに比べ密集してるので遅れないように叩こう。
16分の5打に関してもしっかり捌けるようにしよう。
サビ前
ここの12分の配置のされ方はシャッフル的要素ではなく装飾的な感じで置かれた物である。適当にKKKDとアレンジして流そう。
特に気をつけたい箇所は無いと思うが、風船前あたりは割と手元が狂いがちなのでしっかり気を抜かず叩こう。
サビ
ここでの勝負所は似たような配置に惑わされない事、叩き間違えをしないことに尽きると思う。しっかり譜面を頭に叩き込んで、判定枠に集中できるように仕上げたい。
以下、細かい箇所を見ていく。
69みたいに空白がある箇所から面の5打が個人的に意外と可が出やすかったので早め早めのシングルを心掛けていた。
81から88までは曲中で最も緩急が激しく、腕も振り回されるゾーンのように思える。密集してる箇所はとにかく手を遅らせないように、緩い箇所は慌てて早く叩きすぎないようにという風に意識したい。
88のddddkkkkdは曲中で最も長い複合になり、ここのみロール処理を適用する人も多いだろう。シングルの場合はバチを動かす速さより、面から縁への移動と縁から面への移動を無駄なく行えることを意識した方が良いかもしれない。
個人的な手法として一例を挙げておくと、ddddkkkkdは無意識にバーーッと叩いて、その後の8分のd d d kを強く意識してやると安定したので参考程度に。
93の風船を割った後の面5打の曲者。風船を割るのが少し遅れるとエフェクトのせいで音符の開幕が見えにくくなるので気をつけたい。面5打と次の音符の間に面を挟むとリズムが取りやすくなる。
間奏
前半は単音しかないが、単音ゆえ間の取り方が大切になる。特に先の激しいゾーンを捌いた直後なので緩急の切り替えを意識しないと難しいかも。
後半はリズムの流れに乗っかれば良い。気持ちを落ち着かせておこう。
エンディング
ゴーゴーに関しては後半が出来れば大丈夫だろう。曲中で最も長いフレーズになるので集中力を切らさないように。
16分の塊が隣接してるのが特徴的。サラッと流すように叩いてしまおう。
ゴーゴーを抜けたら後はノリでなんとかしたい所であるが、意外とラスト4小節が難しい。16分の塊が連続で流れてくるので遅れないように叩きたい。ラストのddddkkdも決して簡単な複合ではない。最後まで気が抜けないという点では厳しい譜面である。
ブルーver.段位道場 感想
段位道場の玄人以降が遂に解禁されたので、
新曲の感想や傾向と対策を交えつつ感想を書き連ねてみようと思う。
玄人
1曲目…SstTAarR
2曲目…God Ray
3曲目…Toon Town's Toys Tune(新曲)
事前公開されてた2曲が今までの玄人に比べてアッサリしてたので3曲目に何が来るか少し気になっていたが、まあまあ予想外の曲が来たという印象。
Toon Town's Toys Tune(TTTT)は音源を聴いた限りだと段位には入れない純粋な★8くらいの新曲だと睨んでたので、TDMに似た高速変則リズムの譜面を載せてきたのにはかなり意表を突かれた。
このような譜面は今まであんまり見かけなかったので新鮮で楽しかった。全良も狙いたい。
段位の構成としても、
高速体力→複合譜面→高速リズム難
とバランスが良いものと思える。
過去の玄人に幾分か見劣りしそうと考えたがまあ時期尚早かもしれない。
名人
1曲目…ココロボ
2曲目…まるくてはやくてすさまじいリズム(新曲)
3曲目…EterNal Ring(新曲)
ハテナ枠2つとも新曲ってお前マジで言うてんの??????????????????
正直、玄人以降の課題曲が先行公開された時点で
「玄人から超人まで未公開枠4つあるし新曲ぜんぶ入れれば数バッチリやんwやったぜ」
みたいな事を冗談交じりに考えてたけど、まさか本当にこうなるとは思わなかったです…
2曲目のまるくてはやくてすさまじいリズムは、曲目通りすさまじいリズムだったなぁという感想。
曲の構成が目まぐるしく変化し複雑な緩急を構成してる点、ラスゴーでの局所32分など
どことなく前作名人の「HARDCOREノ心得」を彷彿とさせる譜面だが、こちらの方が格は上のように思える。
途中の盆踊り地帯からソフラン加速地帯にかけてが風神ぽいなぁと思ったり。未だにあそこのリズム理解してない。
3曲目のEterNal Ringは曲調がボルテのKAC最優秀賞みたいな感じだなという第一印象。
というかエバラスにメッチャ似てない???
譜面の方は、
16分や12分が絡み合う比較的単調な譜面をかなりの高速で捌く3拍子という、レッド超人の「美しく忙しきドナウ(裏)」を彷彿とさせるものだった。
24分の使い方もどことなくそれに近いと思う。
最後のサビの24分の「dk」の使い方がかなり新鮮だなぁという印象。
これが面8分の複合の中に混ぜ込まれるとどこでdkが来るかわかりづらい上にリズムも難しいので、難易度の上げ方としては物量譜面のソレにはない新しい面白さを感じ取った。
段位としての構成を考えると、いずれもリズム難へのセンスが問われるが、
1曲目…32分の処理+単音
2曲目…奇数打偶数打交えた複雑なリズム処理
3曲目…高速の中の複雑なリズム処理+体力
という風に傾向としては3つともガラリと変わった物なのでバランスの良い段位のように思える。
超人
1曲目…束ね糸
2曲目…DEBSTEP!
3曲目…Coquette(新曲)
正直難易度だけで言ったら近年着々と簡易化しつつあった超人の難易度が、一気にムラサキverのそれに引き戻されたという印象だった。
束ね糸→DEBSTEP!という、段位作成者の意図が見透くような構成を感じ取れるが、それ以上に3曲目が手強い。
Coquetteに関しては、デモ音源を聴いた際はそこまで難しくはならないと踏んでいたが、蓋を開けてみると難関群に匹敵し得るのではないか?という譜面だった。
譜面のコンセプトとしては「発狂処理」が当てはまるだろう。傾向も早さも違うが「ナイトメアサバイバー(裏)」に通じるものがある気がする。
譜面全体を眺めて、発狂といえる箇所を除けば後は基礎的な配置(ただしBPMが早いので難しいには難しい)なので、
いかに発狂箇所以外の安定感を上げ、発狂でどれだけ可を抑えられるかがこの曲の攻略ポイントのように思える。
先程挙げた「ナイトメアサバイバー(裏)」の攻略ポイントも似たようなものだ。
段位全体としての構成は
1曲目…超高速譜面処理
2曲目…超低速複雑リズム処理
3曲目…超難度発狂処理
といった感じで名人以上に様々な分野への高い対応力が必要になる。合格は一筋縄ではいかなさそう。
達人
1曲目…チャーリーダッシュ!
2曲目…まださいたま2000
3曲目…第六天魔王(新曲)
正直3曲とも予想外の箇所から来たので驚いてる。ダンガン裏どこいった。
3曲とも途轍もない体力とシングル力とリズム感を要し、まさに達人といった感じの構成。
何といっても達人ラスト、ひいてはブルーver.段位の最終曲に新曲を据えたのが何とも意味ありげである。譜面の傾向としてもロール処理主体となったキミドリ・ムラサキ達人から脱却しようという意図が見える。
このようにまさかのサプライズ登場を果たした3曲目「第六天魔王」は、言わずもがな織田信長をイメージした楽曲といえる。
幽玄ノ乱の仮タイトルが「戦国時代」だったことを踏まえると、太鼓の達人にとっての難関曲のイメージは戦にあるのではという推測も立てられる。
譜面内容は、前述したように最後の65連を除いたらシングルで処理可能な箇所中心。
「Infinite Rebellion」から長複合を除いて音符を更に敷き詰めたようなイメージだろう。
演奏時間が少々長い上に、終始休む間も無く1396コンボもの音符が押し寄せるので、太鼓の達人の中でもトップクラスの体力譜面のように思えた。
まあ実際にプレイしないと分からないけど。
最後の65連複合は幽玄ノ乱の900コンボ地帯に似ているが、複合のパーツとして「kdddd」が挟み込まれているのがなかなか難しいポイントになりそう。
このような配置は今まで見かけなかったので様々な攻略法が確立されそうである。
玄人〜達人を振り返って
最上位4段位が追加されて確信したが、
おそらく太鼓チームは段位道場の傾向を今までのものから"根本的"に変えようとしてるのでは?と思った。
上位各段位への新曲の導入、譜面傾向の変化などがその根拠に当たる。
近年では段位道場のマンネリ化(特に課題曲の使い回しについて)が見られてたのでこれの打破のために色々と工夫を凝らした結果が今作の段位道場ではないか?ということも考えてみたが、まあ個人の憶測に過ぎないので、ここまでにしておく。
【太鼓メモ その6】トイマチック★パレード‼︎
昨日のパステルに続いて、問題の新曲「トイマチック★パレード‼︎」についてある程度譜面構造を理解できたので攻略メモみたいなものを書いてみようと思います。
10段で苦戦している人への参考になれば。
譜面属性…高速・ソフラン
全良難易度…たぶん6か7
開幕
開幕は素直な譜面が続く。どことなくカオスタイムに似てるような気もする。
全良狙いで連奏する場合は要注意。
直前にこの譜面と同じものをBPM280で叩いていることになるので早まりすぎないように。BPM220であることをしっかり意識する。
14の24分音符もまあまあ速いので遅れないように。よくよく考えたらこの地帯でも成仏と同じBPMである。
前半道中
この辺から一気に難しくなる。全体を通して半速になったり12分主体になったり譜面の色が目まぐるしく変わるので振り回されずについていきたい。
最初の半速地帯は裏拍から始まってることに注意。縁と掛け声が重なるイメージで処理。
直前の大音符に8分を1個繋げると入りやすくなる。
26から再び半速になる。直前の大音符と26の頭との間に8分を入れると低速に綺麗に入れるのでオススメ。譜面は声ネタに合わせているので曲を聴きこもう。
30から12分主体に変わるので意識する。最後あたりに低速がかかり8分の構成に戻るので注意。
後半道中
42から46の間BPMが10ずつ上がり、それ以降は BPM270で8分主体の譜面を捌くことになる。タイプとしてはχ談やFeed Aに近い。
8分の中に16分が混ざるが、いずれも単色なのでロール処理を用いても良いだろう。シングルでやる場合は8分との繋がりがスムーズになるように意識する。
62からは規則的に配色が入れ替わる。それに従って複合ごとの縁の入り手が変わるので気をつけよう。
ゴーゴータイム
凡そのプレイヤーにとって、この辺りからが厳しい闘いとなるだろう。
延々と続く8分音符の中に16分が混ざる構成だが、 BPMが速い(ここが一番ヤバい)ので見切れずに叩けなかったり、ミスをした後の立て直しが難しくなる(段位において致命的な課題である)など、恐ろしい譜面である。
主な対策として、でたらめなどを用いて譜面認識力を鍛えるか譜面をまるっと暗記することが挙げられる。
しかし前述の通り、配色が不規則なので完全な暗記は難しい。
よって、譜面の一部分を覚えてプレイしながら繋げていくというやり方を提唱したい。
確かにこの複合は配色に規則性が見出しにくいが、2小節単位で区切るとある程度複合を構成する「パーツ」を見出すことができる。
それらを以下に書いていく。
実は複合開始直後は3回ほどこの形が現れる。「⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎」「⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎」×2 「⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎」と覚えやすい形をしている。
ただし、2回目に関しては「⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎」の途中に16分が挟み込まれる形になるので注意。
この複合はラスゴー含めてかなり現れるので是非とも覚えておきたい。「⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎」「⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎」×2「d kkd k」で構成されている。
最後の16分は腕が絡みやすいので気をつけよう。
特徴的な形であるが、このゴーゴーとラスゴーにおける同じ位置(複合の後半の開幕)に配置されているので覚えておくと便利。
このゴーゴーとラスゴーの同じ位置(後半の後半)とラスゴーの前半の後半に現れる。いずれも複合に利き手入りして正攻法なら逆手で叩く事になる。
この4つを暗記して出てくる順序をある程度覚えておけば、譜面を見ながら叩けるようになるだろう。是非とも覚えて欲しい。
ラスゴー
BPMが280に上がり、先程より少し速くなる。スーハー2000の高速部と同じ速さであることを考えると、いかに譜面の認識がし辛いかが分かる。
先程述べた幾らかの「パーツ」を組み合わせて構成されているが、そうでない箇所が幾らかある。
ラスゴー開幕序盤、ここが最大の正念場である。2つのパーツで構成されるのでそれぞれ見ていく。
後半の「d kkk d k k d k」が特徴的。この形が出てくるのはここだけなので気をつけよう。
この形自体が他のどのパーツにも似ていないので大変。しかも正攻法の場合逆手から入るので形をまるっと覚えてシミュレーションしておこう。
他にも、ラスゴー開幕から数えて4パーツ目の16分がkkdではなくkkkであることにも気をつけたい。
これら8分ラッシュを通り抜けると冒頭に似たフレーズを叩くことになる。が、BPMか60も違うのでかなり忙しい。面の5打など、遅れないように気をつけよう。
後半ラッシュを通して
配色を間違えないように、とだけ考えていると常にレーン上の音符をガン見することになり疲れてしまい集中力も果ててしまうだろう。
そこで、同じフレーズが連続する箇所や覚えている箇所はなるべく8分のリズムをキープすることだけを考え、覚えきれない箇所に関しては集中して配色を間違えないようにする。
このように、集中力に緩急をつけると最後まで疲れずに複合を乗り切ることができる。
全体を通して
10段の最後の曲とはいえ、緩急の激しい序盤、視認の難しい後半など明らかに求められる技術は10段を越えた先にあるものである。
しかし、ある程度慣れてしまえば精度の取りやすさは簡単な方だと思う。特に後半が安定すれば曲全体の安定感も向上する。
とにかくプレイして難しさに慣れる必要がある曲である。研究とクレを重ねて精度を磨いていこう。
【段位道場ブルーver】パステルシーレーン アレンジ一例
段位道場ブルーverが遂に始まりました。
その中でも10段の課題曲「パステルシーレーン」の難民が沢山いるように感じたので、ある程度精度を詰めやすくなるアレンジと叩き方のコツを書いてみようと思いました。
1つのプレイヤーの意見として、参考になればと思います。
全体を通して
パステルシーレーンの譜面を見てみると、難易度的には標準的な★9と感じるが、精度面においては★9最難関クラスに軒を連ねるだろう。
全体を眺めてみると
・小節の裏拍から始まる複合
・16分音符と24分音符の混合
・間の取りにくい難解なリズム配置
譜面の要素としてはこんなものになる。1つ目と3つ目はアレンジで何とかなるが、2つ目に関しては地力がモノをいう。
異なる細かい音符間隔を1つの複合の中でこなすには、BPMに対するその音符間隔を理解したり、相対的な叩く速さの切り替えを習得する必要があるだろう。
相対的な速さというのは、例えば24分は16分より早く叩く、といった程度のものである。
これらの混合複合では、叩く速さを適切なタイミングで切り替える技術が必要になる。
メイン部
この部分は曲中において3回も出てくる。(3回目は微強化されているが)
なので、この箇所を安定して通せるようになると精度向上に繋がるだろう。
まず、ここの箇所を4小節区切りで4つの区間に分解して考えてみる。
区間1
16分のddkddは小節頭から16分一つ分右にずれているので、リズム押しより目押しで合わせる方がおススメ。
3と4は音符の塊ごとに間隔が広いので適当にアレンジを入れると安定する。
区間2
7から8にかけての12分の複合→16分のリズムがめっちゃ難しい。
個人的に、8の頭を意識しすぎるあまり7の複合の最後らへんの精度が崩れるパターンが多いので、「12分は12分、16分は16分」といった気持ちでやっている。
区間3
10の24分の塊は慌てずに処理する。繋げてkdddkdddkddddとしてもいい。
ここの24分は音をよく聞くとどんな感じで合わせれば良いか分かるので曲の聞き込みをオススメ。
区間4
14の12分→24分→16分の複合がいやらしい。dddd k の箇所をdddd k d としたら多少は叩きやすくなるかも?
16から17にかけて、24分6打→16分裏拍開始ddkddがあるが、ラスサビが如く繋げてdddkkkk d d k d dとすると結構叩きやすい。
この4区間を終えて24分→連打でフィニッシュだが、連打直前の24分は連打を意識すると最後らへんが狂う可能性がある。
どうせ段位なので連打を捨てて適当にリズムが取りやすいアレンジをしてもいいだろう。精度が取れたモノ勝ちである。
発狂パート
ここクソむずい。
29からの発狂がこの曲一番の精度キラーポイントであろう。
まず、直前の音符から複合の開始が付点間隔なので妙に複合の入りが分かりにくい。
そこで、直前の面を16分2打にアレンジすると複合に綺麗に入れるようにしている。
肝心の発狂は、最初の2打はオマケ→24分→12分→24分→オマケの16分4つ と考えている。
24分に挟まれているので12分のリズムが走りがちになるが、間隔としては16分に対する8分のソレと関係は同じなので、じっくり落ち着いて叩く必要がある。
39の12分→24分→16分はメイン分で似たものを叩いたが、こちらの方が叩きやすいと思う。キチンと各音符の叩く速さの切り替えを行えばそこまで可は出ない。
ラスサビ直前
64からの12分の複合を慌てずに処理する。曲を聴けばどの程度の速さで叩けばいいのか分かるので、リズムキープ力が鍵となる。
風船前に24分があるが、そのまま入るより24分をkdkと叩いて、間を置いて入るとオススメ。
ラスサビ
メイン部の発展形となるので、各箇所の叩き方が身についていればそこまで苦戦はしないと思う。
唯一気をつけたいとするならば、74と75で12分も16分もガッツリ複合と化しているので、叩き分けをキチンと意識しなければならないところである。この辺の叩く速さの切り替えは曲中屈指の難ポイントではなかろうか。
さいごに
この譜面は一見簡単なように見えて、実際叩くと難しさが分かる譜面だと思う。精度を詰めるためには何度も繰り返しプレイするしかない。
この譜面は、だいたい曲中のメロディに合わせた箇所が多いので、当たり前ではあるが「曲を聴きこむ」ことが大切になる。曲を聴きこめば複雑なリズムも自然と叩けるようになるだろう。
ダンガンノーツ裏の感想みたいな
最近収録された「ダンガンノーツ(裏譜面)」について色々思うところがあったので書いてみました。
色々ゴチャゴチャしててだいぶ主観であーだこーだ書いてますがご容赦を…
難易度について
とりあえず、某譜面wikiの難易度表に則るならば
言わずもがな「難関」の上位に当たると体感では感じた。
BPM210という速さは最近でいうと「UNDEAD HEART」や「月詠命」が該当するが、当然ながらそれらより音符の詰め込み方が容赦なく、圧倒的難易度の構築に一役買っているように感じた。
以下ではダンガンノーツが具体的にどのポジションに君臨するかを考えるために、譜面の構成について感じたことをつらつらと記していこうと思う。
配色と難易度
太鼓の達人について、同じ16分の3連符や5連符でも配色次第で難易度が変わってくるのは凡そ共通の認識で良いと思う。
ブルーverになって実装された「バトルモード」は、モード中で難易度の細かい微調整が出来るようになっている。
ここで着目したいのが、難易度を細かく下げていくにつれ、ドンカツ入り乱れた16分が単色の配置になるという事象である。
太鼓チームも音符の配色で難易度を調節しているという証拠であろう。
ここで表譜面との比較動画を見て頂きたい。
https://m.youtube.com/watch?v=WsOtNl1HkL4
おおよその察しが付くと思うが、ダンガンノーツの表裏はかなり配置の似通った譜面になっている。
表譜面はBPMの割に16分での構成が多い譜面(実際に密度が高い)だが、配色はかなり優しい。むしろ配色を優しくして「難しくし過ぎないように」といった恣意すら感じる。
裏譜面はその配色リミッターを解除して24分と32分をてんこ盛りにした結果、表譜面が霞むほどのバケモン譜面になったのではなかろうか。
偶数打について
譜面の難易度は、連符の配色だけではなく音符の配置自体、すなわちリズムの構成の仕方にも要因があるのではないかと僕自身は考えている。
例えば、16分を偶数個連ねたものを偶数打と考える。一般的にリズム難と称される譜面はこの偶数打の占める割合がそうでない譜面(例えばアイマス譜面)より高いのでは?と思う。
このようなリズム難と称される譜面はおおよそBPMが早くても160くらいだと考えている。(超主観的に)
では、偶数打と高BPMを組み合わせるとどのような譜面になるのかというと、
古いものでは「Rotter Tarmination(裏)」「きたさいたま2000」
最近の物では「ゴーストマスク 」「アクセルレーション(裏)」「秋竜(裏)」がある。
いずれも譜面の見た目以上に「忙しい」と感じる譜面ではなかろうか?
しかし、BPMが200を超えて偶数の組み合わせによる難しさを演出している譜面はどちらかと言えばあまり見かけないような気がする。(重金属みたいなイレギュラーな譜面は除く)
ダンガンノーツのBPMは210なので譜面wikiを用いてその周辺のBPM帯の譜面を調べてみたが、
偶数打による難しさを利用してるのは「燎原ノ舞」の一部くらいで、
寧ろその他の譜面はおおよそ単音と奇数打の配置で構成されてるような気がした。(要検証)
じゃあダンガンノーツの裏譜面はどうなんよ?という話だが、これはもう至る箇所で偶数打(主に2打と4打の組み合わせが多い)が多用されており、
頻出する24分と32分を絡めて譜面の「忙しさ」を底上げしているのではないかと感じた。
24分と32分
そもそもBPM210で24分と32分を複合に沢山絡ませてくる譜面とか前代未聞である。そんな譜面次郎でしか見た事がない。
ダンガンノーツ裏が各所で「次郎譜面だ」と揶揄されるのはこのような今までの傾向にない譜面を脈絡も無く収録したからだと考えている。
32分については、最近収録された「HARDCOREノ心得」のサビの発展系だと考えれば腑に落ちる。
しかしBPMがBPMなだけあって、かなりの瞬発力が求められる上に殆どが16分と隣接しているので慣れないうちは32分が来るたびに腕が攣った。(個人の感想)
あとこの譜面、何気に見かけ上32分と24分を隣接させた初めての譜面である。その地帯に関しては最早24分の6連打という風に考えてもフレーム的に問題は無さそうだ。寧ろなんであんな配置にした?
体力
今まで述べた箇所以外にもまだこの譜面を高難易度たらしめている要素はあるだろうが、次はそれらを総合して考えて「必要とする体力」を考察しようと思う。
なにせこの譜面、譜面密度が9(打/秒)台である。
ここで序盤のスカスカ地帯と最後の16打を除いて考えたら、実質的な密度はおおよそ11.2(打/秒)に上る。は?
ちなみにBPM210帯の密度を取り上げて幽玄やリベリオンと比較する論調を見かけるが、
あちらもあちらで12分地帯を除けば実質的な密度はもっと上がる事に注意して欲しい。
そもそもロール処理主体の譜面の密度とこのようなガチガチ構成の密度は一概に比べてどっちが忙しいと言えるものでは無いだろう。
BPM210地帯を見たら分かるが、休憩らしい休憩が存在しない。サビに突入したが最後、ずっと腕を振り回す事になる。
休憩が無いのは本当に恐ろしい。あの「初音ミクの消失(裏)」や「万戈イム−一ノ十」にさえ数小節単位のまとまった休憩地帯や密度の低い場所が存在する。
翻ってダンガンノーツを見てみると、全小節が難所ですよと言わんばかりに休憩が無い。そりゃ難しいわけだ。
前述した配置、配色、32分の難しさも相まって、今までにない異次元の難易度を構築しているように見える。
難関の中での位置付け
このような訳の分からない難易度の譜面に序列を付けるのはいささかナンセンスな話だとは思うが、やはりこの譜面は現段階で最難関に君臨する「幽玄ノ乱」「Infinite Rebellion」に匹敵しうるものだと自分は思った。
しかしその譜面の中身自体は、非常に方向性の異なるものであった。
そこで、ここでは譜面の難易度を「絶対的な値」で考えるより、「譜面の難しさのベクトル」に焦点を当てて考えていきたい。
モモイロverからキミドリverにかけて登場した4つの難関を「4凶」としてカテゴライズした日々はもはや懐かしい。
この4凶に共通するものは「シングルでは到底接続不可能な高BPMのシンプル配色16分」であった。
これらの登場を機に「ロール処理」という概念が本格的に広まり、これらの楽曲に立ち向かう道具として各々が手に取った。
当時の最難関譜面であった「万戈イム−一ノ十」とのあまりにも大きすぎる難易度ギャップを埋めるが如く、ムラサキverから今日に至るまで様々な難関楽曲が軒を連ねた。
ムラサキverのボスとして銘打たれた「!!!カオスタイム!!!」、Vバージョンのストーリーラスボス曲「≠MM」、恐怖の新2000シリーズ「まださいたま2000」などがそれに該当するだろう。いずれも高BPMを難易度の底上げに用いている。
このような譜面達と照らし合わせる事で、「ダンガンノーツ(裏)」の譜面性がハッキリと浮かび上がるように感じる。
BPM210という、今日の最難関の中では一回り遅いとも言える速度であるこの譜面は、音符の配色、リズムの構成、32分の導入といった箇所を思いっきり複雑にする事により難関たりうる譜面になったのではないか?というのが今回の考察の結論である。
キミドリverの段位道場を思い出してみると、達人の合格基準に以下の様な文言があった。
「リズム感、体力、連符の認識力、バチの運び方などゲームプレイに必要な要素をほぼすべてにおいて限りなくパーフェクトに等しい実力を発揮出来る。」
当時の達人課題曲は、成仏と双竜と幽玄で構成されており、寧ろ合格基準に疑問すら感じる内容であった。
知り合いのツイートに、「ダンガンノーツ裏は幽玄みたいにロール処理ありきの譜面ではなく、頑張ればほぼ正攻法で攻略できる正統譜面を極めたもの」というものがあった。
この正統譜面というベクトルこそ、寧ろ過去のキミドリverの達人の合格基準に合致するものではないか?とも思える。
あとがき
色々書いてしまったが、これで今回の感想(というか考察)はお仕舞いとなる。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。