TAKIOの太鼓メモ

太鼓の達人とか曲作りとか好きなものとか。

ダンガンノーツ裏の感想みたいな

最近収録された「ダンガンノーツ(裏譜面)」について色々思うところがあったので書いてみました。
色々ゴチャゴチャしててだいぶ主観であーだこーだ書いてますがご容赦を…


難易度について


とりあえず、某譜面wikiの難易度表に則るならば
言わずもがな「難関」の上位に当たると体感では感じた。


BPM210という速さは最近でいうと「UNDEAD HEART」や「月詠命」が該当するが、当然ながらそれらより音符の詰め込み方が容赦なく、圧倒的難易度の構築に一役買っているように感じた。


以下ではダンガンノーツが具体的にどのポジションに君臨するかを考えるために、譜面の構成について感じたことをつらつらと記していこうと思う。


配色と難易度


太鼓の達人について、同じ16分の3連符や5連符でも配色次第で難易度が変わってくるのは凡そ共通の認識で良いと思う。


ブルーverになって実装された「バトルモード」は、モード中で難易度の細かい微調整が出来るようになっている。
ここで着目したいのが、難易度を細かく下げていくにつれ、ドンカツ入り乱れた16分が単色の配置になるという事象である。
太鼓チームも音符の配色で難易度を調節しているという証拠であろう。


ここで表譜面との比較動画を見て頂きたい。


https://m.youtube.com/watch?v=WsOtNl1HkL4


おおよその察しが付くと思うが、ダンガンノーツの表裏はかなり配置の似通った譜面になっている。
表譜面はBPMの割に16分での構成が多い譜面(実際に密度が高い)だが、配色はかなり優しい。むしろ配色を優しくして「難しくし過ぎないように」といった恣意すら感じる。


裏譜面はその配色リミッターを解除して24分と32分をてんこ盛りにした結果、表譜面が霞むほどのバケモン譜面になったのではなかろうか。


偶数打について


譜面の難易度は、連符の配色だけではなく音符の配置自体、すなわちリズムの構成の仕方にも要因があるのではないかと僕自身は考えている。


例えば、16分を偶数個連ねたものを偶数打と考える。一般的にリズム難と称される譜面はこの偶数打の占める割合がそうでない譜面(例えばアイマス譜面)より高いのでは?と思う。


このようなリズム難と称される譜面はおおよそBPMが早くても160くらいだと考えている。(超主観的に)


では、偶数打と高BPMを組み合わせるとどのような譜面になるのかというと、
古いものでは「Rotter Tarmination(裏)」「きたさいたま2000」
最近の物では「ゴーストマスク 」「アクセルレーション(裏)」「秋竜(裏)」がある。
いずれも譜面の見た目以上に「忙しい」と感じる譜面ではなかろうか?


しかし、BPMが200を超えて偶数の組み合わせによる難しさを演出している譜面はどちらかと言えばあまり見かけないような気がする。(重金属みたいなイレギュラーな譜面は除く)


ダンガンノーツのBPMは210なので譜面wikiを用いてその周辺のBPM帯の譜面を調べてみたが、
偶数打による難しさを利用してるのは「燎原ノ舞」の一部くらいで、
寧ろその他の譜面はおおよそ単音と奇数打の配置で構成されてるような気がした。(要検証)


じゃあダンガンノーツの裏譜面はどうなんよ?という話だが、これはもう至る箇所で偶数打(主に2打と4打の組み合わせが多い)が多用されており、
頻出する24分と32分を絡めて譜面の「忙しさ」を底上げしているのではないかと感じた。


24分と32分


そもそもBPM210で24分と32分を複合に沢山絡ませてくる譜面とか前代未聞である。そんな譜面次郎でしか見た事がない。
ダンガンノーツ裏が各所で「次郎譜面だ」と揶揄されるのはこのような今までの傾向にない譜面を脈絡も無く収録したからだと考えている。


32分については、最近収録された「HARDCOREノ心得」のサビの発展系だと考えれば腑に落ちる。
しかしBPMBPMなだけあって、かなりの瞬発力が求められる上に殆どが16分と隣接しているので慣れないうちは32分が来るたびに腕が攣った。(個人の感想)


あとこの譜面、何気に見かけ上32分と24分を隣接させた初めての譜面である。その地帯に関しては最早24分の6連打という風に考えてもフレーム的に問題は無さそうだ。寧ろなんであんな配置にした?


体力


今まで述べた箇所以外にもまだこの譜面を高難易度たらしめている要素はあるだろうが、次はそれらを総合して考えて「必要とする体力」を考察しようと思う。


なにせこの譜面、譜面密度が9(打/秒)台である。
ここで序盤のスカスカ地帯と最後の16打を除いて考えたら、実質的な密度はおおよそ11.2(打/秒)に上る。は?


ちなみにBPM210帯の密度を取り上げて幽玄やリベリオンと比較する論調を見かけるが、
あちらもあちらで12分地帯を除けば実質的な密度はもっと上がる事に注意して欲しい。
そもそもロール処理主体の譜面の密度とこのようなガチガチ構成の密度は一概に比べてどっちが忙しいと言えるものでは無いだろう。


BPM210地帯を見たら分かるが、休憩らしい休憩が存在しない。サビに突入したが最後、ずっと腕を振り回す事になる。


休憩が無いのは本当に恐ろしい。あの「初音ミクの消失(裏)」や「万戈イム−一ノ十」にさえ数小節単位のまとまった休憩地帯や密度の低い場所が存在する。
翻ってダンガンノーツを見てみると、全小節が難所ですよと言わんばかりに休憩が無い。そりゃ難しいわけだ。


前述した配置、配色、32分の難しさも相まって、今までにない異次元の難易度を構築しているように見える。



難関の中での位置付け


このような訳の分からない難易度の譜面に序列を付けるのはいささかナンセンスな話だとは思うが、やはりこの譜面は現段階で最難関に君臨する「幽玄ノ乱」「Infinite Rebellion」に匹敵しうるものだと自分は思った。


しかしその譜面の中身自体は、非常に方向性の異なるものであった。
そこで、ここでは譜面の難易度を「絶対的な値」で考えるより、「譜面の難しさのベクトル」に焦点を当てて考えていきたい。


モモイロverからキミドリverにかけて登場した4つの難関を「4凶」としてカテゴライズした日々はもはや懐かしい。
この4凶に共通するものは「シングルでは到底接続不可能な高BPMのシンプル配色16分」であった。
これらの登場を機に「ロール処理」という概念が本格的に広まり、これらの楽曲に立ち向かう道具として各々が手に取った。


当時の最難関譜面であった「万戈イム−一ノ十」とのあまりにも大きすぎる難易度ギャップを埋めるが如く、ムラサキverから今日に至るまで様々な難関楽曲が軒を連ねた。


ムラサキverのボスとして銘打たれた「!!!カオスタイム!!!」、Vバージョンのストーリーラスボス曲「≠MM」、恐怖の新2000シリーズ「まださいたま2000」などがそれに該当するだろう。いずれも高BPMを難易度の底上げに用いている。


このような譜面達と照らし合わせる事で、「ダンガンノーツ(裏)」の譜面性がハッキリと浮かび上がるように感じる。


BPM210という、今日の最難関の中では一回り遅いとも言える速度であるこの譜面は、音符の配色、リズムの構成、32分の導入といった箇所を思いっきり複雑にする事により難関たりうる譜面になったのではないか?というのが今回の考察の結論である。


キミドリverの段位道場を思い出してみると、達人の合格基準に以下の様な文言があった。


「リズム感、体力、連符の認識力、バチの運び方などゲームプレイに必要な要素をほぼすべてにおいて限りなくパーフェクトに等しい実力を発揮出来る。」


当時の達人課題曲は、成仏と双竜と幽玄で構成されており、寧ろ合格基準に疑問すら感じる内容であった。


知り合いのツイートに、「ダンガンノーツ裏は幽玄みたいにロール処理ありきの譜面ではなく、頑張ればほぼ正攻法で攻略できる正統譜面を極めたもの」というものがあった。
この正統譜面というベクトルこそ、寧ろ過去のキミドリverの達人の合格基準に合致するものではないか?とも思える。



あとがき

色々書いてしまったが、これで今回の感想(というか考察)はお仕舞いとなる。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。